BYDグループは、IT・自動車・新エネルギーを3大事業として展開する世界有数のメーカーです。リチウムイオン電池の製造で世界第3位のシェアを持つほか、そのノウハウを生かして2008年には世界初の量産型プラグインハイブリッドカーを開発・販売しました。当社も車体部品の金型の設計・製作を通して、その一翼を担っています。
当社が手がけている金型は、自動車ボディの骨格となる重要な車体部品を生産するための金型です。求められる精度は非常に高いものがあります。そのため当社では、最新のCAE/3D-CAD/CAM/非接触光学式デジタイザを駆使した先端のテクノロジー領域と職人技と呼ばれる技能領域を融合し、高品質の金型づくりを行っています。
プレス部品の生産において金型の設計・製作は、製品の品質や精度を大きく左右する、まさに要となる技術です。しかも、自動車のデザインがますます高度化している今日、エンドユーザーから目に見える外板パネルには、少しの歪みや誤差も許されません。当社では、前身の会社時代から培ってきた長年にわたる技能に、最先端の技術を融合することで積極的な対応を図っています。
最近の自動車は、多種多様な曲面を活用したデザインが増え、アウターと呼ばれる外板パネルでは、歪みのない製品づくりが求められています。このためには、金型の設計・製作段階で歪みへの予防措置を講じることが欠かせません。当社では、歪み発生部位と歪み量を、最新技術を駆使して予測するとともに、職人技による微調整により予防措置を施しています。
金型の設計・製作では、加工機械・プレス機の精度や、たわみからくる誤差と、金型構造やそのたわみからくる誤差が複合的に累積された誤差が生じ、その誤差がパネルの歪みや精度に大きく影響してしまいます。そのため当社では、長年にわたって培ってきたノウハウや知識、最新技術、さらには技能を駆使して、この解析に積極的に取り組んでいます。
当社の事業における特徴は、自動車部品のプレス加工に使用される金型の設計・製作に特化していることです。特に、自動車ボディの骨格となる主要な車体部品のなかでも、ドアーパネルやフェンダーパネル、フードパネル、トランク・バックドアパネルといった蓋物をプレス加工する金型の設計・製作で力を発揮しています。
プレス加工における金型は、製品の精度に大きな影響を与える重要技術です。とりわけ当社が手掛けているのは、外板部品のプレス金型であり、よりシビアな精度が求められます。そのため、当社では独自の品質保証体系図に基づいた万全の品質管理体制を構築。各工程で品質の造り込みを行うことはもちろん、出荷にあたって15種類の品質検査を実施しています。
車体部品のプレス金型づくりで長年の実績を持つ当社。高品質かつ高精度の金型を効率よく製造するため、最適な工程の検討から3D設計、図面レス化を徹底し、3Dデータ作成、機械加工、製造、プレスでのトライアウトまで自社内で一貫して行うことができる設備を整えています。